■2004年11月25日 財政金融委員会(信託業法の改正) |
○大門実紀史君 大門でございます。もう質問も出尽くした気がいたしますけれども、用意した質問がほとんどダブっておりますので、一つ二つ、確認の意味でお伺いをしたいというふうにしたいと思います。 我が党はこの法案は賛成でございます。今日のニーズにこたえるものであるということ、あるいは参入基準、行為規制、監督などのルールを決めているという点、投資家保護規定も盛り込んでいるという点で、こういう点から賛成をしております。 その上で、もう議論も出尽くしましたけれども、確認のために一つお聞きしたいのは、当局の市場の監視機能をどのように確保していくかと。つまり、市場規 模が拡大するというお話がございました。一般企業も参入すると。そういう中で、当局の監視機能を拡大する、その市場に合わせて、体制の強化も含めてです ね、どのように強化されていくのか、具体的にお伺いできればと。 もう一つは、午前中、参考人の質疑であったことなんですけれども、株式会社だけではなくて、今後、公益法人にも担い手として広げていくべきではないかという意見が出されておりましたけれども、この二点について大臣の見解を伺えればと思います。 ○国務大臣(伊藤達也君) この新しい信託の枠組みというものを作り上げて、そして信託の発展というものを期していきたいというふうに思っているわけでありますが、それに当たって、 今委員から御指摘のとおり、しっかりとした監視機能、監督体制というものを整備をしていくということは大変重要なことであるというふうに思っております。 本法案におきましても、金融機関以外の者の信託業への参入について免許制又は登録制の下で審査を行うとともに、委託者や受益者の保護の観点から信託会社に対して適切な監督権限を行使する仕組みとしているところであります。 また、これを踏まえて、金融庁といたしましては、信託会社に対する検査・監督のための体制整備を図るため、検査・監督体制の整備に必要な人員の確保、そして検査官等の研修・指導体制の充実、こうしたことを行うことといたしているところであります。 こうした考えに立ちまして、平成十六年度の予算においては、信託会社の担当検査官を五名、そして監督担当者を三名確保するとともに、平成十七年度においても担当検査官を八名要求をして、検査・監督体制の整備に努めているところでございまして、今お話をさせていただいたことに加えて、財務局においても監督 担当者を七名要求をさせていただいているところでございます。 そして、もう一つの御質問でありますNPO等の公益法人の問題でございます。 これも先ほど来議論がありましたところでありますけれども、現在、公益法人についての議論がなされております。また、会社法制の改正の作業も行われてい るところでございます。こうした議論や作業というものを注視をして、そしてその中で他の金融業態の取扱いとの整合性というものも配意しながら今後の参入の 適否を検討していくべき課題だというふうに思っているところでございます。 ○大門実紀史君 ありがとうございます。 次に、先ほども議論ありました土地の信託受益権に絡む問題でもあります問題を質問したいと思います。 お手元に資料をお配りいたしました。 今、国有地であります大手町合同庁舎跡地の売却に絡んでちょっとおかしな事業が進行していると思います。この事業そのものは都市再生本部、これは小泉総 理が本部長ですけれども、が都市再生緊急整備地域に指定し、さらに第五次都市再生プロジェクト、国家プロジェクトですね、に指定されたものでございまし て、経済効果一兆円と言われるビッグプロジェクトでございます。 お手元にスキームの図を用意いたしましたけど、簡単にどういう仕組みになっているかといいますと、この大手町の合同庁舎跡地を都市再生機構が随意契約で 売却してもらうと。で、都市再生機構は土地区画整理事業をそこで行って、その跡地の三分の二の土地を大手町まちづくり事業会社、今、有限会社大手町開発と いいますが、そこに三分の二譲渡する。それが先ほど言いました土地の信託受益権の譲渡という形で行われる、こういうスキームでございます。 中身は何をやるのかといいますと、二枚目を見ていただければいいんですけれども、どういう地域かというのは、合同庁舎三号館の隣にあった一号館、二号館 の跡地の空き地になっている部分ですね、ここにこの周辺の民間の企業あるいは団体がビルの建て替えを連続的にやるために、ここを種地にしてどんどんどんどんビルの建て替えをやっていくというふうな大きなプロジェクトでございます。当面、ただ、手を挙げているのは経団連と日経新聞、そしてJAと。この三つが この空いたところに入る、そしてそのまた空いたところにほかの企業なりが入る、順次連続的に建て替えしていくというプロジェクトでございます。 実際には、この辺のビルというのは築二十五年から三十年というビルが多いわけでして、実際には、何のことはありません、この老朽化した民間の団体、特定 の団体あるいは大企業のビルを建て替えする、そういうことにすぎないわけでございます。先ほど言いましたとおり、都市再生機構が区画整理やって、有限会社 大手町開発、まちづくり事業会社が再開発、上物をやるという二段階の事業になっています。 この大手町まちづくり事業会社の基になっています、左側の、一枚目の表の左にあります企画・調査会社大手町まちづくり株式会社は、これは地権者十一の企 業が入っておりまして、経団連だとか日経新聞とかJAとか三菱地所等が入っている。それが母体になって出資して、まちづくり事業会社を作って上物の仕事を やると、こういうスキームでございます。 いろいろ不可思議な点があるんですけれども、元々この国有地は財務省が競争入札で売却する予定でした。その予定で、もうそのつもりだったわけですが、これは東京都と、まあ東京都というのは今東京最大の不動産ディベロッパーと言われているぐらいのところでありますけれども、その東京都と地元の企業等が待ってくれと、ここを種地にしてビルの建て替えをやりたいと、こういうことを表明したものですから、競争入札での売却を待って随契で、随意契約でやろうという ことで今待っているわけですね。 この周辺企業、例えば日経新聞社は、二〇〇三年の七月に大手町再開発問題検討委員会を社内に設置して、大変この建て替えに色気を出しております。経団連 は、今年五月の総会で、この大手町再開発によって立地するビルの建て替えが促進されることに伴い、経団連会館も新たな拠出金なしで現会館と同等の床面積が 確保できる条件が満たされるなら移転計画を進めるということを五月の総会で明らかにしております。 都市再生本部にお伺いしたいんですけれども、この日本経団連が総会で言っている新たな拠出金なしで現会館と同等の床面積が確保できる条件、そういう計画というのは、これ、どういう意味で言っているんですか。 ○政府参考人(清水郁夫君) お答えいたします。 御質問の大手町の都市再生のプロジェクトにつきましては、平成十五年一月におきまして、都市再生本部の決定でもちまして決められたプロジェクトでございます。 都市再生本部の決定の中身につきましては、御質問にもありました合庁跡地を活用する…… ○大門実紀史君 聞いたことだけでいいです。 ○政府参考人(清水郁夫君) はい。 そういったことを含めましたことを決めておりまして、具体的な事業の中身につきましては地元の地権者を始めとする関係者でいろいろ検討して詰めていくと いうことになっておりまして、経団連の今お話があった事項の具体的中身につきましては私ども詳細は存じ上げておりません。 ○大門実紀史君 私は、これは調べていて、今存じ上げておりませんと言われますけれども、十分御存じの、十分想像し得る、十分分かる話だと思います。 この事業を通じて、この建て替えに参加する企業、あるいは経団連やJAという団体が受けるメリットですね、これ私、五点あると思います。 一つは、これ随意契約で安く国有地を手に入れるわけですからね、これは当然、ここ一等地ですから、外資系も含めて非常に欲しがる。入札でやれば幾らになるか分からないものを随契で、地価の公示価格で手に入れられる、安く手に入れられるということが一つのメリットですね。 普通、ビルの建て替えやるときは、どっかに移転して、そこで仕事して、その間に建て替えると、こういう移転費用が掛かります。一時移転費用が掛かりま す。こういう大きな企業や団体は相当のお金が掛かります。これが節約できます。できたら入ればいいわけですからね、節約できます。 さらに、ここのプロジェクトは、皆さん、都市再生本部が指定されました都市再生緊急整備地域に指定されていると。つまり、ここは都市計画法や建築基準法 の適用除外なんです。それに加えて、都が総合設計制度とか公開空き地なんかの制度を加えますと、現在容積率が七〇〇%ですけれども、一三〇〇%に、倍に膨れ上がる。つまり、手品のような仕掛けで経団連、日経、JAが等価交換した土地が倍の価値を生むと、こういううまい、うまみがあるわけです。 もう一つは、この事業そのものにも、このまちづくり事業会社にも民都機構から数々の金融支援がされるスキームになっております。 更に言えば、もし順繰り順繰り建て替えしていきますと、最後に土地が空きます。次々こうやっていくと最後に空きます。それを売却すれば、このまちづくり 事業会社にその売却利益が入る、それをみんなでまた分ければいいと、何重にもうまみのある建て替え事業になっているわけです。 どうしてこんな事業が国家プロジェクトなんですか。 ○政府参考人(清水郁夫君) このプロジェクトにつきましては、大手町という地区は、丸の内とか有楽町、それから北の方には神田とか日本橋とか、非常に高度な業務が集積している地区で 行われるわけでございますけれども、そういった業務の集積している地域につきまして、先ほどもお話がありましたように、非常に老朽化している建物も多いと いうことで、そういったことを含め、国有地を活用しまして新たな国際的なビジネスの拠点としていこうということで行われるわけでございます。 それで、容積率等々のお話につきましては、これからいろんな検討を行いながら決まっていくわけでございますし、それから、最後の土地の処分につきまして も、必ずしも今の時点でうまみがあるとか、そういう話ではございません。将来のいろんな状況によりましてそういった点は決まってくるわけでございまして、 今の時点でおっしゃるような話は断定できないというふうに思っております。 ○大門実紀史君 だから、どうしてそんな将来どうなるか分からないことまで含まれているのが国家プロジェクトなのかと。 しかも、これ何のこっちゃないじゃないですか。古くなったところを、経団連とか日経新聞だとか、読売新聞も乗り気ですけれども、JAとか、そんなところ の建て替えじゃないですか。どうしてそれが、だって民間企業はみんな自前で自分の会社のビル建て替えやっているでしょう。自前でやるのが普通でしょう。こんな種地利用させてもらって、国有地利用させてもらって、その上、更にもうけようと、こんなのがどうして国家プロジェクトなんですか。何でそれが、例えば JAが何で国際ビジネスの拠点になるんですか。おかしいじゃないですか、こんなの。 大体、みんな今自己責任でやっているわけですよ。今回の震災だって、財務省は、あれでしょう、個人資産には支援しないとはっきり言っているでしょう、個 人資産の建て替え、たくさんの家が倒壊しているのに。どうしてここだけ、特定の団体と特定の企業のところだけ建て替え支援やるんですか。おかしいんです よ、こんなの。こんなの、正にこんなことをやってくるから政官財癒着が存在すると。極みじゃないですか。こんなことやっているから言われるんですよ。 手続上も、これ数々の疑問があります。 まず、随意契約ですけれども、これ財務省が随意契約でやられる場合というのははっきりしています。予算会計令の九十九条二十一号、つまり随契でやる場合は、売却先が公共目的、公益事業である、その場合だけ随意契約ができるというふうになっているわけですね。 理財局に伺いますけれども、どうしてこれがこれに該当するんですか、公益事業なんですか。 ○政府参考人(牧野治郎君) お答えをいたします。 今先生から条文引いていただきましたが、正にその条文で、公共用、公用又は公益事業の用に供するために必要な物件を直接に公共団体又は事業者に売り払い 云々のときには随意契約ができるとなっておりまして、今回の事業につきましては、平成十五年一月に、都市再生本部におきまして、都市再生プロジェクトとして段階的かつ連続的な建て替えをやっていくんだということが決定されております。 そうして、その具体的なスキームの中では、都市再生機構は、まず土地区画整理事業を行う、それから、まちづくり事業会社の方は、国交大臣による民間都市 再生事業計画の認定を受けた上で市街地再開発事業を行うというように、こういう公的主体の関与の下に極めて公共性の強い都市計画事業は進められていくわけ でございますから、我々は、こういった事情を総合的に勘案いたしまして、これは随意契約の要件に該当するというように判断したものでございます。 ○大門実紀史君 だから、どこが極めて公共性が強いのかが分からないんですよ。仕掛けだけ作っているだけなんですよ。 これは、皆さんの財務省の国有財産関東地方審議会の議事録見ますと、豊岡さん、豊岡課長が自らおっしゃっています。これ普通にやっちゃうと、これはトン ネルだと。都市再生機構を通じて、民間の人たちにトンネルで土地を、国有地を随契で安く払い下げることになっちゃうと。だから、今おっしゃったような都市 再生機構がかんで区画整理をやったり、まちづくり事業会社を民都機構の支援を受けられるような民間都市再生事業計画の認定事業にするとか、後から仕掛けを 作っている、後からお墨付きを与えているんですよ。 これ普通に、欲しければ、この土地欲しければ入札で、JAにしろ経団連にしろ日経新聞にしろ、みんなで固まって入札で取ればいいんですよ。なら、何にも 言われないですよ。わざわざ随契にするために、都市再生機構、後から加わってもらっているんですよ。これ、経過は御存じですね。最初加わってませんでした ね。後から要請されて入ったんですよ。おかしいんです、このスキームというのは。 その都市再生機構でいきますと、なぜ都市再生機構が最初はかんでなかったのに後からかまされたかといいますか、ここに組み込まれたかといいますと、こう いうたくさんの会社が建て替えをやるにはそれぞれ思惑があります。時間が掛かります。だから、その計画が全部はっきりしないと時間が掛かると。ところが、 これはもう理財局は早く売りたいと。ずっと延期しているんです。それだけ、延期した分だけ金利負担が増えて、国民に、二十三億円も今の段階で国民の負担に なっているわけですよ。金利が掛かっちゃっているわけですよ。それぐらいこの一部の企業のために今延期しているわけですね、売却を。 これ以上売却できないというのが理財局の考えですよね。しかし、これは随契で取りたいと。ところが、随契で取るためには企業たちの、企業の話がまだまとまらないと。だから、まず都市再生機構を入れて、ここに買わせようというために入れたんじゃないですか、これ。都市再生機構が後から入ったのは、そういう 要請を受けてまず入ると。しかも、土地区画整理事業もやれば公共性ということも担保できるから一石二鳥ということで入って、後から入った話ですよ、都市再 生機構というのは。これはもう今日時間がないから答弁求めませんが、レクで伺いましたけれども、後から入った話ですよ。おかしいんです、これ。 この都市再生機構の、ですからね、このポイントは何かといいますと、本来だったら入札でしか取れない。仮にも、取るとしても入札でしか取れない。随契で やるために都市再生機構を加える。さらに、都市再生本部そのものがこれを国家プロジェクトだ国家プロジェクトだと言い張って指定したと。この二つによって、この一部の、今三つだけですよ、ほかの企業はまだ手挙げてませんよ、この三つの企業が取りあえずここに入れると。で、いろんなことで、先ほど申し上げ ました五つの点で、これ引っ越ししてもうけられる話になっちゃっていると。こういうメリットを受ける話になっているわけです。 ポイントは、ポイントは都市再生本部がこれを国家プロジェクトとして指定したこと、緊急整備地域にして容積率を自由にできるように指定したこと、こういうことが一つ。そして、都市再生機構がこれに加わったこと。この二つによって、彼らが、民間の団体、民間大企業が大きなメリットを受けられるようになって きていると。まだ決まっておりませんけれどもね。私はやめるべきだと、このプロジェクト、思いますけれども、そういう段階に今差し掛かっているということ でございます。ですから、かなめになっているのは都市再生本部だと思います。 都市再生本部というのはどういう形かといいますと、事務局と閣僚、全閣僚が対象と。閣議のときに一緒にやられるか何か分かりませんけれども、そういう形 であります。つまり、非常に短い時間でいろんなことを決めていく。事務局が提案権を、提案していく。いろんなことを仕切っているのはこの都市再生本部の事 務局でございます。 この都市再生本部の事務局、当時の事務局はだれですか。今何やっておられますか。 ○政府参考人(清水郁夫君) 大手町のプロジェクトの本部決定をした当時の事務局長は、現在、都市再生機構の副理事長をされています小川さんでございます。 ○大門実紀史君 今日、お呼びしております。 小川理事長、あなた、なぜ今そこにいらっしゃるんですか。なぜ都市再生機構にいらっしゃるんですか。 ○参考人(小川忠男君) なかなかお答えしにくい質問でございますが、私も役人をやっておりましたので、その後の、何といいますか、仕事として都市再生機構へ行けというふうな任命を受けたのでいるというのが事実でございます。 ○大門実紀史君 みんなだんご状態でやっているんです。その中心が私は小川さんだと思います。 まず、これ国家プロジェクトに指定するときの都市再生本部の事務局長ですから、一番そのとき実務を仕切ってきたのが小川さん、そしてポイントになる都市 再生機構をこれにかませたわけですよね。だれが指示したか、はっきり分かりません、今の段階では。その都市再生機構にあなたがその後天下りをしていると。 おかしな構図だと、腑に落ちないなと私は思います。すべて仕切ってきたあなたが、仕切るポイントになっている都市再生機構に天下りをしたと。これ御自分で 何の、自分でおかしいと思いませんでしたか。こんなところに行っていいのかと、そういうことを思いませんでしたか。 ○参考人(小川忠男君) 与えられた職務を忠実に遂行する、これが私の役回りだと思います。いろんな仕事、業務を私どもの都市再生機構、やっております。その中の、重要でないとは 申し上げませんが、大きな仕事の一つとしてこういうふうなプロジェクトのコーディネートとか役回りがあるわけでございまして、全体の中の一部として誠実に 対応していきたいと思っております。 ○大門実紀史君 もう時間なくなりましたけれども、あなたは都市再生本部でこのプロジェクトを国家プロジェクトにする大きな役割を果たされて、そして今都市再生機構に移っ て、同じくこのプロジェクトを、今も言われましたけれども、幾つか見られておると思いますが、統括していると。ずっとあなたが今もこの中心にいるというの は、私、非常におかしな話になっていると思います。 今日はもう時間ありませんから、次回、これ大きな問題ですので、金融も絡みますので、次回、小川さんにすべてを話していただこうというふうに私思っています。 それと、まだ、ちょっと予告編的に申し上げておきますと、千代田区がこの問題に対して最初異論を挟みました。なぜ千代田区が最初このスキームに合意をし なかったかという点、あるいは国有財産の関東地方審議会、ここで千代田区が合意する前に売却を決定、答申しています。もう数々のおかしい疑惑があるのがこのプロジェクトでございます。続きは次回やりたいと思います。 終わります。 |
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